母子家庭でも息子に不憫な思いをさせまいと、いつきはバリバリ働きキャリアーウーマンになっていた。そんな状況を知っている達明は文句を言わず家事を手伝ったが、寂しさはいつしか溜まっていた。達明が20歳になるころ、いつきはたまには有給を消費しろと上司に怒られて遅い夏休みをとることになった。達明を連れて旅館にむかうのだが、いつきは仕事のことばかりを考えていた。